| 2009年2月19日号 [ジャンル:保健・医療・福祉] |
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今年のお正月は、珍しく長めに休みがとれたので、九州の実家に、2週間ほど帰省してきました。私の母は72歳。ひとり暮らしをしています。私とは遠く離れて生活していますが、これまで大病の経験はなく元気なので、「今のところは心配ないよね〜」なんて、のんきに構えていました。
ところが今回、私が長く実家に滞在したことで、いくつか母の変化に気づくことができたのです。
料理を手伝おうと台所へ行くと、まな板が見あたりません。
「コレよ」。母が指さしたのは、白くて薄い板でした。キャンプ場などで使う、シートタイプのやわらかいまな板です。
「まな板が重くてたまらないのよ。これは軽くてとても便利よ」
まな板が重くて持てない……。うーん、以前はそんなこと言わなかったけどなあ。
重さの差を知りたくなり量ってみたところ、普通のまな板は“1040グラム”で、シートタイプのまな板は“50グラムちょっと”でした。
試しに、母にフキンを絞(しぼ)ってもらったところ、ビショビショのまま手渡され、びっくりさせられました。あきらかに、腕の力や握力(あくりょく)が弱っているようです。
ウーン、私が勝手に「まだまだ元気だし、大丈夫」なんて、思いこんでいるだけなのかもしれません。
老化は、“誰しもいつかは経験する自然現象”とはいえ、「できなくなること・困ること」がいろいろ出てくるんですね。母に教えられちゃいました。
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翌日、母と同じ市内で、やはりひとり暮らしをしている、伯母宅を訪ねました。
伯母は、病気をしての退院後、「足腰が弱っているから、残念ですが、ひとり暮らしは難しいでしょう」という専門家のアドバイスもあって、介護付き老人ホームで生活していました。
が、伯母が「どうしてもわが家に帰りたい」と希望し、「心配だから」と反対する周囲を説得して、4か月前から、5年ぶりに自宅での生活に戻ったのです。
周囲の心配をよそに、伯母は、以前とは見違えるほど元気になっていて、ビックリさせられました。
「介護保険のヘルパーさんは来てくれるけどね、お願いできる内容は決まっているから、困ることはいろいろあるよ。でも、近所の人がなにかと気にかけてくれて、助けてくれるのよ」
例えば、ご近所さんは、どんなことを手助けしてくれているのかなあ?
伯母の経験したケースを、きいてみました。
●お正月用の花を、自分で生けた。生けるところまではできてうれしかったが、花器(かき)に水を入れたら重くて運べなくなり、とても困った。
●料理は、ひとりでできるようになった。それはよかったが、おかずができた後の鍋が重くて、運べない。
●ゴミ収集日の朝は、決まった時間までに、町内の集積場に出すルールになっているが、そこに行くまでに段差が複数あり、自分で持って行けない。
なるほど。で、どうしたと思います? 伯母は続けて、こう説明してくれました。
「お隣の奥さんがきてね、助けてくれるのよ。おかずだって私ひとりでは食べきれないから、ひとりぶんを器によけたら、残りはもらってほしいとお願いして、鍋ごと持っていってもらうの。とってもありがたいのよ」
へえ〜〜☆
「ゴミもね、頑張って杖(つえ)をついて持っていこうとしていたら、出勤前の近所の人が気づいてくれて、“玄関前に出していてくれたら、ついでに持っていきますよ”って、運んでくれるようになったのよ」
へえ〜〜☆
「プチボラの種」は、なんでもない日常の中に、たくさんあるんですね。
かたくならなくても、こんなかたちで自然にお互い助け合えたら、ステキですよね。
休暇を終え、関東に帰る途中の博多駅でのこと。私は重い荷物を抱えていたのに、階段しかない連絡通路があり、困ってしまいました。必死で荷物を降ろそうと頑張りましたが、ちょっと無理な状況になり焦っていました。スーツ姿の男性たちは、足早に通り過ぎていきます。
そのとき! 目の前にサッと手をさしのべてくれる女性があらわれ、「お手伝いしますよ」。にっこり微笑(ほほえ)み、手伝ってくれました。
ど・れ・だ・け・助かったことか……。
私も困っている人に、「さわやかプチボラ」を提供できる人であれたらいいナー。
・「シニア」の検索結果
・聴いてみよう! 深くてのどかなお年寄りのお話 - プチボラしよう!(2008年9月11日号)
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| 足腰の具合がよくない伯母は、ゴミを、町内の集積場に持っていくのが大変だったそうです。ご近所さんが気づいてくださり、「玄関前に出しておけばいいですよ」と、助けてくれるようになったそうです。 |
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| 「お手伝いしますよ」。階段で、重い荷物を抱えて途方に暮れていたとき、助けてくれた若い女性がいました。本当に困っていたので、天使に見えました。 |
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| いろんな世代の人たちと話してみませんか? 交流がないと、お互い、どんなことに困ったり不安を感じたりしているのか、わかりませんよね。 |
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