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株式会社一ノ蔵 オタフクソース株式会社 谷口工業有限会社
代表取締役社長 谷口 貞夫さん 取締役専務 谷口 秀司さん 廃食油で、企業と地域のエネルギー循環を
谷口工業有限会社
代表取締役社長  谷口 貞夫さん
取締役専務  谷口 秀司さん

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廃食油を回収し全社用車15台の燃料として利用

高知県の日高村にある生コン会社の谷口工業有限会社では、地元の飲食店などから廃食油(使用済みのてんぷら油)を回収して、独自に設置したプラントで精製し、軽油代替燃料「バイオディーゼル燃料(BDF)」として、ミキサー車などの社用車を動かしています。廃食油の回収は、6人の社員が勤務時間内で本業の合間で時間ができたときに活動。現在の「産油量」は月3000リットルほどで、社用車15台すべてを走らせており、さらに地域のグループと協働して、せっけんを製造・販売しています。

この活動の狙いは、エネルギーの地域内での循環。地域内にある資源を利用し、エネルギーに変え、そのエネルギーを地域内で利用するという資源循環型の地域づくりを目指しています。

谷口貞夫代表取締役社長はある時、近所に住む娘さんから「菜の花プロジェクト」のことを聞きます。このプロジェクトは、休耕田などで菜の花を栽培し、菜種油を製造して家庭で使い、その廃食油を回収して再利用するというエネルギーの地域循環の仕組みづくりを目指すものです。それを聞いて、同社でも何か地域に密着した、環境に優しく、持続可能な、社会に貢献する事業をつくりたいと考えたそうです。
小学校の体育館を借りて、廃食油を子どもと一緒に回収。
小学校の体育館を借りて、廃食油を子どもと一緒に回収。



地元の小さな飲食店をまわり、「高知菜の花エコプロジェクト廃食油回収車」で回収。高齢の店主など、重い油を運ぶのが大変な場合は回収する社員がサポートし、喜ばれているのだとか。
地元の小さな飲食店をまわり、「高知菜の花エコプロジェクト廃食油回収車」で回収。高齢の店主など、重い油を運ぶのが大変な場合は回収する社員がサポートし、喜ばれているのだとか。

何度も実験を繰り返して透明度の高い新燃料を開発

「これまでの私たちの仕事は、山をくずし、川を三面張りにすることでした。それは自然環境を壊してきたのではないだろうか? 山を見て、これではいかんと思ったんです」

やってみようと決意した谷口社長。周りの人々の「廃食油でホントに走るんか?」といった半信半疑の視線の中、回収車から燃料化プラント購入まで設備に約2500万円を投入します。新燃料の開発には、さまざまな試行錯誤を繰り返したそうです。もともと廃食油には油かすやラードなどの不純物が多く混じっているため、いかに透明度の高いBDFにするかが大きな課題でした。谷口社長たちは、何度も実験を繰り返し、丹念に不純物を取り除く方法を開発。現在稼働中の設備は、回収から10日間かかって燃料にしているのだとか。

この事業は、現在のところ採算がとれていないそうです。しかし、「親として次世代に何か残したい。こつこつとできることをやり続けたい」という願いから、この事業をつないでいます。

「廃食油は、地域の食の特性が表れるから、まさに郷土燃料です」と谷口秀司専務。中華料理店が多い地域、日本そば屋が多い地域など、廃食油には地域の食の特徴が出るのだとか。廃食油から、高知の人がどんな食文化なのかが見えるという面白さもあります。
谷口工業の社用車は、廃食油の回収からつくられた燃料で15台すべてを走らせています。
谷口工業の社用車は、廃食油の回収からつくられた燃料で15台すべてを走らせています。
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情報提供元:財団法人さわやか福祉財団 勤労者マルチライフ支援センター(外部サイト)
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